2013年6月30日日曜日

英語力は必要か

NY Bar Examは英語「で」行われる試験です。英語で受験できる程度の力は必要です。

しかし、NY Bar Examは、あなたの英語「を」試す試験ではありません。Law Schoolに留学し、講義・課題をこなし、卒業できるだけの英語力があれば基本的に大丈夫なはずです。

とはいえ、日本で英語教育を受けた日本人であれば、大なり小なり、英語面で不利と感じない人はいないでしょう。

英語力のハンディ

インプット: インプット教材を読む時間及び読んだ後の記憶の定着の程度が違います。一方、日本語資料については功罪があります。日本語で勉強するのは最初の取っ掛かりとしては良いですが、結局試験問題は英語なので使われる英語に慣れないと問題を素早く解くことができません。

アウトプット: 法律英語については勉強することでネイティブとそれほど大差ないレベルまで到達することが可能ですが、それ以外の英語については用語・表現のニュアンスが理解できないために事実認定を誤るということがあり得ます(特にMBE)。


自分の英語力を言い訳にしない

たしかに上記のハンディはあるものの、これまで多くの日本人が合格してきている事実、また、ネイティブでも不合格となる人がいるという事実を考えると、 英語ができなければ受からないわけではなく、また、英語ができれば当然受かるというものでもないと思います。

かく言う私も、日本で英語教育を受けた典型的日本人なので、英語ネイティブだったらもっとサクサク解けるんだろうなぁとうらやましく思うこともありました。でも「英語のせい」にしても仕方ないですよね。

NY Barは筆記試験であって、多くの日本人が苦手意識をもつSpeakingは関係ありません。ネイティブでなければわからないようなスラングも出てきません。むしろ、日本で苛烈な受験を体験し、また、英語での読み書き、文法が得意な日本人は、他国の学生と比べれば、英語での筆記試験には割りと対応力があるのではないかと思われます。さらに、日本人は、過去の受験生によるハンドアウト含め、圧倒的な情報量を誇っていると思います。

例えば、MBEについて言えば、インプット及び練習量に比例して解くのが早くなります。パターンに慣れ、集中力を高め、多少よくわからない用語が出てきても読み飛ばして解くことが必要です。

NY Bar できかれているのは「Law」であって「English」ではない筈です。


2013年6月12日水曜日

予備校はどこが良いか

私はBarBriを使いました。

ロースクールに入学すると各予備校がオリエンテーションを行うので、その流れに乗って進めば良いと思います。

圧倒的シェアを誇るのはBarBriで、これは渡米前から知っていました。渡米後、他にも複数の予備校があることを知りました。受講料もBarBriより安いです。でも、私は迷わずBarBriを選択しました。BarBriのカリキュラムを他の予備校と比較してきちんと分析したというわけではありません。単に、多数の受験生が受講するのがBarBriならBarBriで教えることを把握していれば他の受験生と差がつかないだろうという動機でした。また、きくところによれば、MBEで受験生の回答が割れるような結果となった場合は、点数調整がされる可能性があるようです。となると、受験生の多数派にあわせておいた方が安全かと思います。

勿論、これまでの日本人でも他の予備校をメインで使って合格している人たちもいるので、BarBriでなければならないということはないと思います。 Bar Bri以外の予備校としては、Kaplan Bar Review, Themis, LL.M. Bar Examというのがあるようです。このうち、Kaplanについては、実際Kaplanメインで一発合格された日本人留学生もいるので、定評があるようです。

2013年6月11日火曜日

地方受験は不利か

私の留学先はNY州ではなく、また、受験勉強はLaw School卒業後もその場所に残って取り組みました。故に、受験地はマンハッタンが割り当てられませんでした。

NY Bar合格を留学の第一目標に掲げるなら、NY州内のLaw Schoolに留学した方が、以下の理由により、(多少は)有利と思われます。

  1. NYCは日本人留学生が多く、受験勉強の雰囲気が高いそうです。 
  2. 出願時にマンハッタンに居住していればマンハッタン受験が可能らしいです。他州在住の受験者は試験の直前にNY州へ移動することが必要となり、時間的負担・精神的負担が勿体無いです。西海岸留学組であれば時差も考慮する必要があるでしょう。 
  3. BarBriのライブクラスはビデオクラスより1週間早く終わるので、直前期の復習時間をより多く確保することができます。 

とはいえ、地方受験者の合格者も多く、また逆にNY州受験者でも不合格者はいます。 また、そもそも、今後NY州弁護士登録要件が厳しくなることが予想され、NY Barを留学の必須通過点ととらえる必要もなくなるかもしれません。 したがって、Bar受験を最優先にして留学先を決定する必要はないような気がします。まぁ、これもBarがどれほどその人にとって重要かによるので、一概には言えませんが・・・。